2018.03.07
【私の“生産物(おたから)”自慢 第24回】
by農業女子プロジェクト事務局
農業女子メンバーに自慢の農産物や加工品、栽培方法のこだわりを披露してもらう、『私の”生産物(おたから)”自慢』。
今回は茨城県でブルーベリーを栽培する本多恭子さんです。本多さん、よろしくお願いします!
■自己紹介をお願いします。
女化(おなばけ)ブルーベリーの森の本多恭子です。 茨城県牛久市女化(おなばけ)町で800本のブルーベリーを栽培しています。観光農園、直売を中心に、地元スーパーでの販売やふるさと納税でも扱ってもらっています。ブルーベリーは大粒で、小さなお子様からご年配の方まで安心してご利用いただけるよう栽培しており、加工品も販売しています。農園は小さな森に囲まれていて、自然や季節の情緒、癒しや安らぎが感じられます。森でマルシェやグリーンツーリズムなども取り組んでおり、シーズンオフも楽しめる新しい形の農園です。
■農業をはじめたきっかけは?
小売業、ウェブデザイナー、専業主婦を経てブルーベリー農家になりました。出身は埼玉県ですが、10年ほど前に両親とともに茨城県に移住し、家族でブルーベリー栽培を始めました。最初は手伝う程度だったのですが、父の死後、私が農園を引き継ぐことを決め、新規就農し、6年目になりました。ブルーベリーの最盛を楽しみにしていた父は残念ながらその姿を見ることはできませんでしたが、父の想いや志の詰まった農園を、今は母と2人で守っています。農業経験ゼロ、農業知識ゼロからのスタートで試行錯誤の連続ですが、自然や植物が小さい頃から大好きでしたので、農家の仕事は毎日が楽しいです。農業、主婦業、母親業と、3足のわらじを履いて日々奮闘中です。
■生産のこだわりを教えてください
収穫してすぐ食べるのが一番の美味しさですので無農薬で栽培しています。また除草剤も使用せずに草取りも手で行っています。剪定で収穫量をコントロールしてなるべく大きな実をつけるようにし、中には500円玉サイズの大粒のブルーベリーも実り、お客様もびっくりされています。あまり知られていないかもしれませんが、ブルーベリーの品種は200種類にものぼります。私の農園では14種類栽培しています。品種ごとに特徴や手のかけ方が変わりますので、それぞれの特徴を捉え、その品種ならではの実がなるように、注意を払って管理しています。弱っていないか、手をかけすぎていないか、足りないものはないか、と木の声を常に聞きながら育てています。また、無農薬だと確実に虫が付きますので、見つけたら補殺し、付かないように知恵を絞って虫と戦っています。
(左:ハイブッシュ系 右:ラビットアイ系 粒の大きさが違います)
■オススメの食べ方は?
ブルーベリーの旬は6月から8月。品種により大きさ、味、食感が全く違うので、食べ比べてお気に入りを見つけるのも楽しいですよ。ハイブッシュ系統は大きくてジューシー、ラビットアイ系統は濃厚な風味がぎゅっと詰まっています。実の後ろまで青く色づいているものが、完熟していて最高の味わいになります。摘みたてのブルーベリーを手のひらに沢山乗せてガバッと一気に食べるのが最高の食べ方です。冷凍したものを半解凍してシャーベット状で食べるのも人気があります。また、ヨーグルトに入れたり、スムージーにして飲んだり、毎日少しずつ食べると、ブルーベリーのアントシアニンが体や目に効果的です。
ジャム、ジュース、ジェラート、アイスバー等の加工品も作っています。ブルーベリーの素材そのものの風味を味わえるよう、加工品は全て添加物を使用していません。濃厚なブルーベリーが楽しめる加工品です。ジャムを使ったちょっと大人な食べ方をご紹介します。クラッカーにブルーチーズを乗せて、ブルーベリージャムをトッピングすると、簡単でおしゃれなフィンガーフードの完成。お酒のお供、ちょっとしたおもてなしにぴったりです。
■これからの目標は?
夏が旬のブルーベリーですが、スイカや桃などに比べたらまだ認知度が低く、日常の食卓にはなかなか浸透していません。夏の果物といえば「ブルーベリー」と言われるように、また身体に良い健康フルーツとしてブルーベリーを普及していきたいので、加工品に工夫を加えたり、新たな食べ方や可能性を模索中です。いつまでも記憶に残るような感動的なブルーベリーが届けられるように、また、農園で過ごした時間が素敵な思い出になるように、生産の品質を高め、農園の環境作りにも力を入れています。
春と秋に「森の音」というマルシェイベントを開催しています。近隣の人気カフェや、パン屋さん、焼き菓子屋さん等軽食の他、ハンドメイドやクラフト作家さん(ドライフラワー、木工、アンティーク家具、布小物、編み物作品、アクセサリー)、もちろん農家さんの採れたて野菜もあり、全部で20店舗ほどが出店します。是非遊びにいらしてください!
美味しいブルーベリーでみんなを笑顔に!「ハッピーブルーベリー」をコンセプトに日々勉強中です!
https://blueberry-forest.jimdo.com/
本多さん、どうもありがとうございました!摘み立てのブルーベリーを口いっぱいにほおばりたい!甘酸っぱくて美味しいのでしょうね。
「森の音」の次回開催は4月15日(日)午前9時半から午後15時まで、とのことです。ブルーベリーはまだ摘めませんが、女化ブルーベリーの森の様子を見にお出かけしてはいかがでしょうか?
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