2017.07.05
◆「私の"生産物(おたから)"自慢」第7回◆
by農業女子プロジェクト事務局
今回は、兵庫県の関 美絵子さんからご紹介いただきます。
地元に密着した、こだわりの生産物と加工品を素敵なお写真とともにご紹介します。
それでは関さん、よろしくお願いしまーす!
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★自己紹介
兵庫県丹波市のたまご農家(株)芦田ポートリーの関 美絵子です。
鶏卵生産の他、こだわりのたまごと、地元のものをたっぷり使って作るスイーツの販売をしています。
私は東京で生まれ育ち、家族や仕事の関係で、甲府、札幌、横浜、神戸、大阪などいろいろな場所で暮らしてきました。食べることが好きで、野菜、自然食品の卸・小売業や八百屋などで働いているうちに、だんだんと農業の現場と6次産業化に興味を持ち始めました。
そんな時、当時取引先だった芦田ポートリーが六次化認定を受けたこと、アイデアマンで、たまごの生産だけでなく、常に未来を見据えて、いろんなことに挑戦しようとする社長の姿勢に魅力を感じ、社長に直談判して3年前に入社しました。
★農場のこと
社長は、地元丹波で25年以上養鶏業を営んでいます。豊かな自然に恵まれた場所で、ケージ飼いの鶏は風通しの良い開放鶏舎、平飼いの鶏は天気の良い午後は外で放し飼いにして大切に育てています。
エサはPHF(収穫後農薬不使用)、Non-GMO(遺伝子組み換えでない)飼料の他、地元の酒粕を発酵させたものや米、野菜などを与えて、安心して美味しく食べていただけるたまごを生産しています。
※平飼い鶏舎では、ボリスブラウンと岡崎おうはんという2種類の鶏を飼っています。岡崎おうはんは卵肉兼用種で、肉も美味!大切に育てた鶏だから、ハムとして加工もしています。
※こだわりが詰まった平飼いたまご。
★加工品とそのこだわり
そんな自慢のたまごを使って、プリン、シフォンケーキ、ブリュレ、キャロットケーキなど、たまごの良さを活かしたスイーツを製造しています。また、委託加工ですが、平飼い鶏のハム・ソーセージなども最近始めました。
丹波地方はとにかく“おたから“食材に恵まれています。
スイーツに使っている牛乳は全て丹波市にある「丹波乳業株式会社」のノンホモ(ノンホモジナイズ)低温殺菌牛乳を使っています。原乳の風味を活かすため、均質化という処理をしていない牛乳で、これでプリンやケーキを作るとすごく美味しいんです。
特になめらかプリンは原料の9割近くが、うちの平飼いたまごとノンホモ牛乳です。低温でじっくり焼きあげ、生クリームを使っていないのに独特のなめらかさがあり、濃厚さが自慢です!
丹波乳業株式会社の社長でもあり、氷上低温殺菌ノンホモ牛乳の生産者の1人でもある吉田拓洋さん。牧場はうちの会社から車でわずか15分の場所。愛情一杯に牛の世話をする社長は毎朝搾乳作業をしてから会社に出勤されています。
※そんなこだわり同士のたまごと牛乳で出来たプリン。うちの一番人気商品です!
他にも、丹波では甘くて美味しい人参の生産農家が多く、ブランド化しつつある勢いなのですが、会社の隣も無農薬で人参を栽培している農家さんです。
商品として出せないものは鶏のエサとしていただいていたのですが、切っていると蜂がその人参の甘い液を吸いに来たのでビックリ。糖度を測ってみるとなんと10度もあったので、これは何かスイーツにして丹波人参の美味しさを広げなければ!とB品の人参を400kgほど購入し、皮ごと大量にジャムにし、年間通してキャロットケーキが販売出来る体制をつくりました。
※甘い人参を皮ごと1/3生地に使ったキャロットケーキは、1/4にカットするとハートの形になるんです。
また、たまごの力を活かしてふんわり仕上げたシフォンケーキには、丹波の香りの良い黒大豆きな粉をふんだんに使うなど、たまごの良さを活かすほか、地元の食材の良さをアピール出来るような商品作りに励んでいます。
★農業女子としての活動
丹波の若手農業女子グループ「丹歩々(たんぽぽ)組」の活動に参加しています。「丹歩々」にはメンバーのそれぞれが、自分のグランドに種を撒いて花を咲かせるという意味を込めています。
※丹歩々組のメンバー。兵庫県女性農業士、 岡田かよ子さんの「農家民宿おかだ」での新年会。先輩農家さんのアドバイスをいただきながら、楽しく今後の丹波での活動について話し合いました。
このグループは、同じ農業女子PJメンバーでもある、小村香織さんと山本香奈子さんが中心となって立ち上げたグループで、情報交換や研修などを通じてスキルアップすることや、いずれは食育活動や丹波ブランドの生産物の販売を目標に活動しています。
移住してきたメンバーが多いこともあって、丹波の農産物は美味しいということをもっと市外にアピールしていこう!という意識と情報発信力の高い農業女子が多いのが特徴です。
私は農業女子としては、まだまだ知識も技術も経験も足りないことばかりですが、
こういった仲間や、多くの人たちの協力を得ながら、たまごの生産・加工を通じて、ここ丹波の魅力をこれからも伝えていきたいと思います!
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関さん、ありがとうございました!
芦田ポートリーさんでは、エサ用野菜を供給してくれる農家さんなどの意見を聞きながら、鶏糞堆肥作りに取り組んできましたが、今後新たな堆肥場を作りより良い鶏糞堆肥を作ることで、さらなる循環型農業を目指しているそうです。
(芦田ポートリーFacebook)https://www.facebook.com/ashidapoultry
(芦田ポートリーHP)https://ashidapoultry.jimdo.com/
地元の魅力を存分に発信していく丹歩々組の今後の活動にも目が離せません^^
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