2018.12.10
東京農大で農業女子、夢を語る!
by農業女子プロジェクト事務局
12月9日(日)東京農業大学の厚木キャンパスにおいて『「農業女子」夢を語る!』と題したシンポジウムが行われました。農学部の学生を中心に教員、卒業生なども含め、60名ほどが参加しました。
基調講演に登場したのは、群馬県の遠藤春奈さん、埼玉県の篠崎祭さん、長野県の新海智子さんの3名。いずれも、学生のインターンシップを受け入れるなど、東京農大の活動と関わりのあったメンバーです。
遠藤春奈さんは、夫の出身地の沼田市にUターン就農するまでのことや、春奈さんが担当するこんにゃくの加工において、デザインの差別化を図り、目立つ・映える、遊び心とサプライズ、絶対的なおいしさを重視して加工に取り組んでいることなどを語っていただきました。一生懸命続けていたら周りが協力してくれるようになったこと、壁にぶつかってもよく考えたら解決策がみつかるもの。簡単に諦めないことが大事と学生にエールを送りました。
篠崎祭さんはガラス職人として15年仕事をしていましたが、工場閉鎖を期に、県立農業大学校で1年間露地野菜を学び父の出身地である深谷市で就農しました。男性社会の農業界において「女だてらに1人で農業をやっていること」を売りに、主にブロッコリーとトウモロコシの栽培をスタート。ほぼ1人で作業をやっていることから、作物を絞り、栽培計画を工夫しながら規模を拡大してきたことや、今後はA品率を上げ所得向上につなげたいという目標も語っていただきました。農業にはセンスが必要。いろんな経験をして視野を広げて多くの人に出会ってほしいと学生に語りました。
田舎暮らしと農業が大嫌いだったという新海さん。結婚当初は心を許して話せる友人もなく心が沈む毎日だったそうですが、大学生を対象としたファームステイの受け入れ、東京在住の親子を対象にした収穫体験ツアー企画、川上村に嫁いだ女性達によるマルシェを主催するなどの活動を通じ、川上村での暮らしが楽しく思えるようになったことや、NAGANO農業女子の活動で仲間もでき、ロールモデルを見つけることができたこと、将来は「自分にfitした暮らしをつくるプログラム」を作っていきたいという夢も語っていただきました。
講演の後は、平野先生がコーディネーターとなり、農業女子メンバー3名に加え事務局の久保も参加して討論が行われました。参加者からの質問をもとに議論が進められました。
農業界でネックになっていることは? どんなことをモチベーションにしているの? 地域での活動を通じて変わったことは?などなど質問は続きます。
一番ハッピーな瞬間は?に「農産物は相場に左右されるが、作付計画がうまくいき相場が高いときに出荷できたとき」「きれいな虹をみたとき♡」という回答もありました
出席した学生さんと話をすると、将来は農業をやりたいと考えている方が多くいました。3人の農業女子メンバーの逆境を乗り越えての今があるというリアルなお話は、学生達の心に響いたようです。
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