2020.02.14
【農業女子メンバーのSDGs 第6回 SDGsを身近なものに。「農業体験から”食”と”農業”の大切さを教える」】
by農業女子プロジェクト事務局
国連で掲げられたSDGs(エスディージーズ)。
SDGsは、Sustainable Development Goals のことで、日本語では、「持続可能な開発目標」と訳されています。
農業女子PJは、本コンテンツにて農業女子PJメンバーが取り組むSDGsを発信しています。
農業女子PJメンバーやステークホルダーの皆様に農業女子の取組やSDGsページをご覧いただくことで、
SDGsを少しでも身近に感じ、自分事として考えるきっかけになればと思います。
今回は、愛知県のいしかわ製茶 石川咲姫さんのSDGsの取組を紹介します!
石川さんの活動は、農業女子PJが掲げた『農業者のわたしたちにできる5つのこと』の「その2 農業体験から”食”と”農業”の大切さを教える」に繋がっています。
Q1,石川さんのSDGsテーマを教えてください。
『食ロス削減』です。
SDGsゴールの12番「つくる責任つかう責任」、11番「住み続けられるまちづくりを」、17番「パートナーシップで目標を達成しよう」に繋がっています。
*農業女子PJのすべての活動は、5番「ジェンダー平等を実現しよう」に繋がっています。
食品ロスに強い関心があり、結婚披露宴で過剰に用意された食材が無駄になってしまうことに課題を感じていました。食ロス削減の取組をSDGsとして発信し、食の大切さを伝えていきたいと思っています。
Q3,Q1のテーマについて実際にどのようなことを行いましたか?また、どのような人と連携しましたか?
夫と、地元の魅力が詰まった"食べ物持ち帰りOK"の手づくりの結婚式を開催しました。
実施後、夫が地元紙に結婚式のことを寄稿して啓発し、私も当園のインスタグラムで発信しました。
披露宴の会場はJAあいち豊田の施設を借りて装飾しました。
料理は地元農家の食材を知り合いのシェフに調理してもらい
ゲストに食材へ関心を持っていただくよう心がけました。
また、料理の持ち帰りが出来るよう、持ち帰り容器を用意。
料理を大皿で提供し、箸を付けていない物が分かるようにしました。
これに加えて消えかけていた伝統行事「嫁菓子」を行いました。
出立前にお祝いに訪れる地域の方々にお菓子を配るものです。
夫が幼い頃、近所で度々行われていて楽しみにしていた行事ですが、
ここ最近はめっきり見なくなったとのこと。
大切な伝統行事を守りたい、子どもたちに楽しい思い出をつくって欲しいとの思いから
次世代に繋がるよう広く告知をしました。
Q4,目的の達成に向けて、苦労したことを教えてください。
式の準備・手配・会場設営等をすべて自分たちでコーディネートしたので、とても大変でした。
「嫁菓子」についてはとにかくたくさんの方々にこの行事を知ってもらいたいと思い、
お金をかけて多くのお菓子を用意しました。お菓子問屋さんも注文量にびっくりされてました。
Q5,達成度合いはいかがでしょうか?新たな課題を見つけられていたら教えてください。
料理も好評でしたし、今でも見学に来た小学生たちから「お菓子貰いました」と言われるので、
食ロスや地域の文化の継承に貢献することが出来たのではと感じられました。
持ち帰っていただけなかった手つかずの分は披露宴後の親族での小宴に供しました。
また後日知った事ですが、"引き出物"とは元来披露宴の料理を持ち帰る物だったそうです。
食品ロスへの意識を高めることが出来ました。
Q6,持続可能な社会の実現のために、もっと挑戦してみたいことがあれば教えてください。
『ドギーバッグ』導入の協力をしていきたいです。
『ドギーバッグ』とは、食べ残しを犬のえさ用として持ち帰っていたのが語源ですが、
海外では多くの方が食べきれなかった分をバッグに入れて持ち帰りにしています。
日本でもベーシックになって欲しいです。
また現在、子ども食堂への食材提供を行っていますが、
それを通じて子どもたちにも食べ物の大切さを伝えていきたいです。
Q7,最後に一言お願いします!
農家が大切に育てた食材を余さず食べていただく事が当たり前の世の中になって欲しいです。
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石川さん、ご紹介ありがとうございました!
石川さんの取組は、2020年1月13日付けの日本農業新聞のくらし面「の・えるPLUS+」で紹介されました。
SDGsの取組は対外的に発信していくことで、そのものの普及にも繋がりますし、取組の輪が広がっていきますね。
これからの活動も事務局一同応援しております。
SDGsに取り組まれている皆さん、どんどん対外的に発信していき、世の中の関心を高めていきましょう!