2019.04.04
Asia's 50 Best Restaurants 2019 #50BestTalks
by貫井 香織
埼玉の貫井香織です。
Asia's 50 Best Restaurants 2019 #50BestTalks
The World's 50 Best Restaurantsってご存知ですか?
全世界を対象としたレストラン・アワードで、
ジャーナリストやシェフ、フーディなどで構成された評議員たちが、
過去18カ月以内に実際に訪問したレストランの中から、
“これぞべストレストラン”と思う店に投票し、ランキングが決まるものです。
そのアジア版 Asia's 50 Best Restaurants 2019の授賞式が
3月26日マカオで開催されて、ひょんなことから行ってきましたのでレポートです。
アジアのベストレストランは2013年からスタートしていますが、
今年2019年度は、日本から国別最多数の12軒がトップ50入りし
年々、日本の存在感が増してきているように思います。
授賞式の前後には関連イベントも盛沢山で、
前日25日には、#50BestTalks と題されたシェフによるトークショーが開催されました。
#50BestTalks の統一テーマは、Vital Ingredients(必要不可欠な食材)
トップバッターは日本のレストランから、
傳の長谷川在祐さんと女将さん・スタッフからなる「傳チーム」
長谷川さんが、Vital Ingredientsというテーマで掲げたのは、
”人&心”でした。
今回のトークショーにチームで臨んだのは、傳だけ。
その発表の仕方も、お芝居仕立てで会場の笑いを誘い、
傳が“長谷川在祐”というシェフだけでなく、スタッフ、食べ手(客)、
その他諸々から成り立っているんだという、長谷川さんの意図がよく伝わる内容でした。
ちなみに、お芝居に出てくるのは、
「200回も電話してようやく回線がつながったお客様」。
確かに、予約のハードルは高いのですが、
初めてのお客様に対しても暖かい笑顔で、まるで何年も前からの友人のように
アットホームに暖かい気持ちで美味しく楽しく食事できる傳には、
何回でも電話して訪問したくなります。
2番目に登場したのは、バンコク GaaのGarima Arora。
Garimaのテーマは、スパイス。
今回のランキングでGaaは初登場で16位に輝いて、更に、
アジアの最優秀女性シェフ賞にGarimaは選ばれてとダブル受賞。
東京 Il Ristorante Luca Fantinのpastry chef Fabrizio Fioraniは、
アジアのベストパティシエ賞を受賞。
3番目に登壇して、テーマは”SUGAR”
TRADITIONとCHILDFOODからインスパイアされるといい、
波照間島の黒糖生産者のもとを訪れている映像も流れました。
Fabrizioはスイーツの実演もあり、3種の砂糖を使ったデザートを頂きました。
バンコクBo.LanのBo Songvisavaのテーマは、塩。
必要不可欠な食材としての塩 の話から、
マイクロプラスチックによる汚染、サスティナビリティ、過剰消費といった
社会的な問題提起へと話をつなげていきます。
その流れから、
Bo Songvisavaに加えて、L’Effervescenceの生江シェフらも加わってのクロストーク。
生江シェフは言います、
「確かに、便利なものはすぐに捨てられない。僕だってプラスティックのバケツを使う。
でも、ゼロか100かではなく、妥協点を探していく」
ベストレストランの表彰式は華やかです。
アジアや世界のレストランシーンをリードする人たちが集い、
交流し、情報交換があり、トレンドが生まれていく。
#50BestTalks には真面目な部分もあって、
食材を育てる生産者として、とても考える時間にもなりました。
次は、受賞式当日に開催されたAsia’s 50 Best Guest Chefs Eventについて、
紹介したいと思います。
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