農業女子PJ SDGsへの
取り組み

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2018.07.04

【私、農業女子PJに入りました。第38回】

by農業女子プロジェクト事務局

今回は茨城県でお茶を生産する石山奈幹さんをご紹介します。

石山さんは旦那さまとの出会いをきっかけに「日本茶」の世界に魅了され、その魅力を広めるために様々な取組をされています。将来的にコラボしたい!と考えられている先もとっても、ユニークです。では、石山さん、よろしくお願いいたします。

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はじめまして!茨城県猿島郡境町で茨城県の3大銘茶である『さしま(猿島)茶』を作っている、石山製茶工場の石山奈幹です!

茨城県の3大銘茶とは「奥久慈茶」「古内茶」そして「さしま茶」です。

「さしま茶」の特徴は、茶の生産地としては北に位置するため、冬の寒さから新芽の茶葉に厚みがあり、深蒸し製法により製茶することによって、口に含むと適度な渋みが甘味に変化し、日本茶本来の深いコクと味わいを感じることができます。

当地域の歴史書によると栽培が確認されたのは1614年頃で、さしま茶は400年以上の歴史があります。また、黒船により初めてアメリカに渡ったお茶(※)としても知られています。

※1853年浦賀沖にアメリカから黒船が来航。1858年(安政5年)日米修好通商条約が締結され、アメリカやヨーロッパの国々に横浜が開港されました。翌1859年(安政6年)日本茶として初めて「さしま茶」がアメリカに渡ったと言われています。

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《農業を始めたきっかけは?》

夫と出会ったキッカケは農業やお茶…ではなく、共通の趣味であるバイクを通じてでした。

まさか農家になるとは思ってもみませんでしたが、バイク以外の乗り物にも興味があり、農業機械に抵抗が無かったこと、日本文化や日本庭園等に興味があり農業高校を卒業していたこと、祖父・祖母が農家でありお茶の時間が欠かせなかったこと… 色々な偶然が重なって、お茶の生産に携わることは自分に合っているように感じました。

そして夫との結婚を機に就農し、日本の文化であるお茶について改めて考えてみると、気になることがたくさんありました。とにかく私は好奇心旺盛なので、“栽培・製造・販売・・・全てできるお茶農家ってなんて楽しそうなんだ!”と完全にハマってしまいました。

《今、頑張っていることは?》

就農して、「日常に馴染みすぎてしまったお茶は、知っているようで知らないことが多い・・・」「奥がとっても深い・・・!!!楽しい・・・!」と、伝えることがいっぱいあることにワクワクしました。

私自身、茨城県でお茶を作っていることすら知りませんでしたし、お茶の栽培や製造の方法について知っていることはほとんどありませんでした。日本茶にも品種があること、緑茶・紅茶・烏龍茶等は実は同じ茶葉からつくられていて、製造方法が違うだけであること、抹茶と粉末茶の違いについて等々、日々の学びは興味が湧くばかりで、楽しくて仕方ありません。

私が学んだことを多くの人に知っていただきたくて、SNSでの発信やインターネットでの販売に力を入れています!

 

若い方にも気軽に購入していただけるよう、今までと雰囲気を変えたパッケージにしてみたり、量を少なめにしたり、チャック付きで保管しやすくするなどの工夫をしています。

日本茶をもっと気軽に手軽に♪オシャレに美味しく♪ということで、フィルターインボトル(中に茶こしが付いており、茶葉と水を入れるだけで水出し茶が簡単に飲めるボトル)での水出し茶の提案やお茶を使ったアレンジドリンクレシピをSNSやイベントで紹介しています!

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また、子ども達に日本茶の魅力を伝える為に小学生を対象にした体験学習や工場見学を開催する等、県内だけでなく県外のイベントにも積極的に参加しています。

《生産のこだわりは?》

品種によって蒸し具合を調整するのはもちろん、品種特性を生かせるよう、製造方法を工夫するなど、美味しいお茶ができるような製法をもっともっと突き詰めていきたいです。

栽培面では、お茶としては茨城県内初の特別栽培農産物に申請しています。将来的には無農薬栽培やGAPにも取り組みたいと思っています!

毎日飲みたくなるような、日々の生活がちょっと豊かに、楽しくなるようなお茶を作りたいと思っています!

《これからの目標は?》

モータースポーツが大好きなので、飲酒運転撲滅も兼ね、「さしま茶×モータースポーツ」のコラボイベントをしてみたいです!

日本人はもちろん、外国の方にも日本茶により興味を持って頂けるような商品やイベント作り、情報発信をし、パッケージデザイン力や営業力も向上させ、もっと日本茶の価値を高めたいと思っています!

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石山さん、ありがとうございました。

今、私たちが飲んでいる日本茶と同じものを、何百年も前の日本人も生産して飲んでいた、と思うとちょっとロマンチックな気持ちにもなりますね。日本茶の奥深い魅力、多くの人に広めてください!モータースポーツとのコラボも楽しみにしています!

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