2019.07.10
【私、農業女子PJに入りました。 第88回】
by農業女子プロジェクト事務局
今回は愛媛県のメンバー、谷岡真衣さんをご紹介します!
谷岡さんは加工品の開発をしたり、また、愛媛県内子・大洲地区の一次産業女子グループ「ぷらいまりぃ」の代表も務めるなど、いろいろなことにチャレンジをしていらっしゃいます。
それではお願いします!
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◆自己紹介をどうぞ
愛媛県内子町で刀根柿・富有柿を中心に生産をしています谷岡 真衣です。40歳です。
夫の実家に帰ることになり、それをきっかけに就農しました。家族は義母と夫、子供3人。夫は勤めに出ているので、平日、基本的には義母と2人。週末は夫を含め3人で作業をしています。
今年から、愛媛県産野菜を使用した、瓶詰めの生産・販売もしています。
農家に嫁いだから我慢すると思う気持ちが大嫌いです。
◆農業女子PJに入ろうと思ったきっかけは?
愛媛県で一次産業女子グループ「さくらひめ」に入ったことがきっかけでした。
「さくらひめ」で愛媛県内の農業及び漁業、畜産業に携わっている女性の方々との交流で、キラキラと楽しそうに一次産業に携わっているのを真の当たりにしたことでした。参加している方からパワーをいっぱいいただき、そのあとの農業へのかかわり方が変わってきたのです。
その中で、農業女子PJの存在を知ることになり、自分の視野を広げるために、加入を決意しました。
◆農業を始めたきっかけは?
夫の父が亡くなったことで、夫の実家に帰ったことがきっかけです。
もともと柿とタバコを生産していましたが、夫は勤めに出ることになり、柿をメインにした農業体系に変更しました。
最初は右も左もわからず、自分がしたいことをしているのではなく、目の前にある作業をこなすだけという感じでした。もともと、食に関わる仕事がしたくて、チェーン店ではありますが飲食店の店長の経験もしていました。子供が大きくなって、時間に余裕ができてくると「何しているんだろう」と自分を卑下した時期もありました。
しかし、ある日「農業は究極の食に関わる仕事じゃないか!」と気が付いたのです。それが「農」を「業」として考え始めた瞬間かもしれません。
今は真剣に農に向き合うことで生まれた余剰時間で、農産物加工品の開発・製造・販売もしています。信頼できる農家さんより購入した野菜で作るオリーブオイル漬けやコンポートです。
キッチンにあるとHAPPYな気持ちになるといいな。
ナイフを使わなくてもお野菜が食べられるといいな。
お母さんの手間が少しでも省けたらいいな。
そんな思いをこめて作っています。
これに留まらず、いつか農家レストランにもチャレンジしたいと思っています。
◆農業をしていて楽しいこと、厳しいことは?
ついた蕾をお世話して大きな実にして収穫する。もちろんその過程も、収穫する瞬間も楽しいですが、毎年同じように蕾が付くように剪定する。その蕾が付いた瞬間が嬉しいです。
理由は、自分で柿の剪定作業をするようになってから、その木一本一本がどんな調子かなと考えるようになりました。この木は疲れているように感じるから大きく切っておこう。この木は元気すぎるから、控えめに…その木が大きな蕾を付けたとき、「あ~間違ってなかったな~」蕾がつかなかったとき、「やっぱり切りすぎてたか~」と自分の剪定を見返します。一本一本を細かく観察した結果が蕾に現れると考えているから、その瞬間、柿の木に認められた気がします。
以前、「農業をしていて、どの瞬間が一番良いですか?」と聞かれたことがあるのですが、「柿に蕾が付いた瞬間」と答えた私。ドップリ農業に染まっているなと感じた一瞬でした。
あと、子供たちと一緒に作業できる事も農業の良いところではないかと思っています。
厳しいところは、果樹農家は年1回のサイクルであること。
昨年から3aと小さな土地ではありますが、「シャインマスカット」の生産にもチャレンジしています。四季がある日本。この時期を逃すと次は1年後。花が咲くのも年1回、もちろん実がなるのも年1回。そのサイクルを壊すことはできません。もっと練習したいのに~、あ~切ってしまった~やり直ししたい~が全くきかない世界です。
せっかちな私にはまだまだ時間がかかりそうですが、楽しみながら時の流れを感じられるようになりたいと思います。
◆これからの目標を教えてください。
柿やブドウの生産はもちろんですが、それを使った瓶詰めなどの加工にもチャレンジして行きたいと思っています。
自分の信頼できる農家さんより購入した野菜を使って作った瓶詰めの生産、販売はしているのですが、今年からスタートしたので柿を使った加工品はまだありません。せっかくなので、柿を使った瓶詰めの開発・製造・販売もしたいです。
そしていつか、信頼できる農家さんの野菜、自分の果物を使った農家レストランにチャレンジしたいな~と。
農業と加工業、販売業三つを総合して、1年間を通じでの雇用が生めるようになれば、少しでも地域の活性につながるのではないかな~
私の住んでいる地区は限界集落です。
おこがましいかもしれませんが、地域の活性につながる何かできるようにないたい。頭の隅っこには小さくですが、こんなことも考えています。
◆これから農業女子PJで取り組みたいことは?
私が代表を務めております大洲、内子地区の農業女子グループ「ぷらいまりぃ」メンバーとのマルシェへの参加や勉強会の企画、園地視察等を定期的に行っていきたいです。
また、県外の農業女子PJの方との交流をしたいです。県外の特産物の生産の仕方、園地の使い方等、地域性の高いものがあると思っています。また、農への考え方なども異なると思いますので、視野を広げたいなと思っています。
★インスタグラム★
https://www.instagram.com/tanioka_mai
https://www.instagram.com/himarino2019
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谷岡さん、ありがとうございました!
農業と「ぷらいまりぃ」の活動にも力を入れつつ、農業女子PJでも新たな繋がりを作っていただきたいと思います。