農業女子PJ SDGsへの
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2019.08.20

農業女子プロジェクトメンバー×女性研究者による出前講義を実施しました!

by東北農政局

令和元年7月30日(火)、山形大学農学部(山形県鶴岡市)において出前講義を行いました。

この取組は、現場で活躍する農業者から直接、学生に対して、農業の魅力などを講義してもらうことにより、農業への関心を高め、「農業」を職業選択の一つとして考えてもらい、就農につなげることを目的に行っています。また今回は、ICTについて調査研究を行っている株式会社情報通信総合研究所の女性研究員の方をお招きし、作業の省力化など労働力不足の解消に注目されている農業分野でのICTの活用について講義をしていただきました。

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まず、女性農業者による講義については、農業女子プロジェクトの秋田県メンバーで、株式会社健康米味楽農場の代表取締役 藤村ゆきさんを講師にお迎えし、就農経緯や農業の魅力、6次産業化への取組などについてお話いただいた後、3種類のお米の食べ比べを行いました。

藤村さんは、アパレル業界から日本のモデル農村として生まれた干拓地「秋田県大潟村」の専業農家に嫁ぎ、環境に配慮した米づくりを大規模に経営しています。昨年、農場の代表取締役に就任し、大型の農業機械を乗りこなし、農作業を行う傍ら、積極的に営業もこなされています。また女性目線を活かした加工品や異業種とコラボした日本酒づくり、野菜ソムリエとして保育園や小学校での食育活動など幅広く活躍している様子について、ご紹介いただきました。

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また、藤村さんは農業女子プロジェクトに参加してから、数々の企業とのプロジェクトにご協力いただき、商品の開発へもたくさんアドバイスをいただいております。その中で(株)NTTドコモとの出会いから、自らの水田にセンサーを設置し、この後ご紹介する農業分野のICTの研究に貢献することで、次世代の後継者に安心して農業を経営してもらうことを願っているようです。

学生からは、「行動力があり、興味のあることに全力で取り組む姿勢が素晴らしい」、「自分には粘り強さがないので憧れた」、「元々農業を学んでいた訳ではないのに、楽しんで農業をしている姿が伝わった」など、感想をいただきました。藤村さんのこれまでの経験が全て今の自信につながっているのではないかと感じました。

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そして、後半に行われた「お米の食べ比べ」には、農業女子プロジェト参画企業の象印マホービン(株)様から、圧力IH炊飯ジャー「演舞炊き」を3台ご提供いただきましたので、藤村さんが生産した「あきたこまち」と、昨年、山形大学農学部の学生の皆さんが育てた「はえぬき」、そして宮城県産の「ひとめぼれ」の3種類を用意し、香り・食感・味について自分の好みを示してもらうという方法で、食べ比べを行いました。

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学生の皆さんには食べ比べが初体験の方もいて、品種による違いを新鮮に感じ取ってくれたようで、普段あまり気にせずに食べていたので、これから気をつけて食べてみたい、中には甘みの違いを最も感じたという学生さんもいらっしゃいました。

藤村さんは、息子さんが勉強やスポーツで頑張っている姿を一番近くでみながら、自分も頑張る姿を息子さんに見せたい思いと、一時はあきらめてしまった夢をもう一度叶えたいとの思いから大学へ入学し、昨年の3月卒業されました。今後は、大学で学んだ福祉関係の知識を活かし、野菜ソムリエとして食育の活動を広げたいそうです。

夢をかなえるのは大人になってからでも遅くないので、何事にもチャレンジしてほしい。そして、農業をやってみたい方、大潟村の味楽農場でお待ちしています!と就農に向けメッセージをいただきました。

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続いて、株式会社情報通信総合研究所研究員の古川恵美さんから、農業分野のICTについて講演いただきました。古川さんは、ICTの活用が農作業を支援するという視点から、大規模稲作経営における水管理作業の効率化の検証行うため、藤村さん所有の水田にセンサーを設置し、そのデータを農業分野のICTの研究に活用しています。

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古川さんからは、農業を取り巻く環境変化により、農業ICTが注目されてきた背景から、農業分野に活用されている数々の事例をご紹介いただきました。

学生からは、「農業がどんどん新しい方向へ変化していることがわかった」、「ICTが幅広く農業に関わっていたとは知らなかった」などの感想をいただき、とても興味深い内容だったようです。

「農業」を共通項に、企業や研究者等が連携することで、農業が抱える課題の解決につながることを期待していること、そして、持続可能な産業として発展しくことが、魅力ある農業になっていくのではないかと古川さんはおっしゃっていました。

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藤村さん、古川さん、大変ありがとうございました。これからもそれぞれのお立場から、農業の魅力の発信にご協力をお願いします。

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