農業女子PJ SDGsへの
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2018.11.30

【農業女子の知恵袋 第12回】

by農業女子プロジェクト事務局

皆さんこんにちは。北海道北見市留辺蘂(るべしべ)町で玉葱、ビート、小麦、高級菜豆(白花豆、紫花豆、大福豆)40haを作付けしています、農業生産法人(有)森谷ファーム 代表取締役 森谷 裕美です。

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森谷ファームのスタッフ

2020年東京オリンピック、パラリンピックを見据えて、平成28年にGlobalGap を取得しました。

家長制度が色濃く残り、妻は夫に従うのが当たり前の農村社会で、祖母と母がいかに苦労してきたかを、私は幼い頃から見てきました。そうした境遇に不満を言うこともなく強く、明るく、優しかった祖母と母の姿は今も私の中で生き続けています。

時代は変わり、現在は農業女子という言葉を見聞きする機会が増え、女性の活躍が農業分野でも評価されるようになりました。注目をあびるということは、重い責任を伴うということでもあります。

経営者であり、女性である私には、何よりもまず農業を支えてきた女性達の想いを後世に伝える使命があると考えています。だからこそ、森谷ファームでは、育児中の女性従業員も安心して働けるようにフレックスタイム制を導入しており、急に保育園から呼び出しがあっても柔軟に対応できるようにしています。

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玉ねぎの収穫選別作業では、座高調節可能な椅子を設置することで負担軽減をはかり、畑の要所に牽引式の水洗トイレを設置するなど、女性が働きやすい環境を整える努力を続けています。農業機械の操作から、パソコン業務まで、得意な分野のポジションに配置し、やりがいのある作業現場になるよう努めています。各自休日を取るのに言い出しやすい雰囲気なども心がけています。

そうした取り組みを評価して頂き、女性の活躍推進に寄与したとして「農業の未来をつくる女性活躍経営体100選(WAP100)」に選定して頂きました。祖母の時代の苦労を知っている私にとって、この受賞は、励みになりましたし、祖母、母に捧げる賞だと思っています。

ワークライフバランス、雇用環境の整備、女性の感性やアイデアを取り入れた業務の見直しを行いながら、あらためて女性が働きやすい環境づくりを今後も続けていきたいと思います。

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27年度WAP100表彰式

 

私が会長を務めている「るべしべ白花豆くらぶ」は設立から4年。るべしべ産の白花豆を丹波黒豆のような産地ブランドにすることを目指し、地元イベントでの白花豆製品販売、白花豆の生育観察会、着地型観光プログラム「ガイドと行く、丘と畑の早朝ウォーク」など、業界の垣根を超えた連携を行い、白花豆のPRと利活用促進、地域の活性化の取組を行っています。

この取組が評価され、「わが村は美しくー北海道」運動第8回コンクールにて奨励賞をいただきました。今後の活動も未来を見据えつつ、堅実な活動を継続させていきたいです。

るべしべ花豆くらぶHP:https://shirohanamame.jp/

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るべしべ白花豆くらぶ

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白花豆を使ったスイーツ(オホーツクビアファクトリー)

 

「クリエイテウィブでかっこいい農業がしたい」という願いは持ちつつもの、腰をかがめた除草や、石の多い畑での作業、天候に左右される農作業が続くと、時に心折れそうになることもありました。

地元フレミズ、女性部、きたみらい農協や地元普及センターとの交流、北海道農業法人協会と出会うことによって、目標がみえてきました。先代が苦労して築き上げた基盤のおかげで今の自分があることを感謝しつつ、森谷ファーム4代目経営者として、地域に根ざす一農家として、様々な取り組みにチャレンジしていくつもりです。

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森谷ファームの白花豆カフェ

 

 

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