農業女子PJ SDGsへの
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2018.12.21

【農業女子の知恵袋 第13回】

by農業女子プロジェクト事務局

皆さんはじめまして。

岡山県足守で酪農業と乳製品加工、牛乳の販売を行っている有限会社安富牧場の安富由美子と申します。

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安富牧場では、現在経産牛60頭、哺乳、育成牛50頭合計110頭を飼養管理しています。

年間総生産乳量は約56万kgでその内1割弱をアイスクリーム等の加工用に使用しています。

私は主に哺乳、育成、搾乳とアイスクリームの商品販売を行っています。

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「美味しいアイスは健康な牛作りから」という姿勢で、牛の健康を第一に考え、牛にとって快適な環境を整える”カウコンフォート”に取り組んでいます。必要な飼料をすべて混合して均質にして与えるTMR法による飼料給与で季節に合わせて飼料計算を行っているほか、フリーバーン牛舎の牛床には納豆菌を散布することで病原微生物の対策をしています。

平成30年度には牛への搾乳ストレスや労働力軽減のために“搾乳ロボット”を導入する予定です。

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昭和52年から堆肥の製造をはじめ、家庭菜園や耕種農家向けに販売を行うようになりました。昭和62年には牧場環境美化の取り組みをはじめ、牧場見学や搾乳体験といった消費者との交流に発展しました。

また、生産現場の様子を知ってもらい安富牧場の牛乳・乳製品のファンを作りたいという想いから、食農教育にも積極的に取り組んでいます。“酪農教育ファーム”として子供から大人まで搾乳やバター作り体験など、様々なことが出来るようにしています。食の大切さや職業としての酪農を知ってもらうため、地元の中学生を中心に職場体験の受け入れも行うようになりました。

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牛舎の中は自由に見られるようにしており、所々に牛について解説した手作りの看板を設置しています。見ていただくことを意識して、常に牧場の中は綺麗に、見学しやすいようにしています。

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一方、20年前から消費者とのつながりがあったことや、直接乳製品を提供したいという想いから、アイスクリームの製造販売をスタートさせました。

アイスクリームの製造販売部門は8割近くが女性スタッフで、製品の品質管理からWEBサイトの運営まで担っています。彼女たちの意見はアイスのメニューや社内の福利厚生に反映されています。年一回の親睦旅行や誕生日にうどんを食べる「お祝い会」などを行っています。

アイスクリーム部門開始当初から従業員が相談提案しやすい「風通しの良い職場」作りに努め、平成19年から6年間社内にコーチングの顧問を置き、月に2回のミーティングや5S活動を実施してきました。製造日誌やチェックリストを作成し職場内の環境改善に取り組んでいます。年1回面談を行い、従業員一人一人に合わせた働き方が出来るように配慮しています。女性が働きやすい職場環境の整備に加え、男女隔てなく能力・実績を評価することで従業員のモチベーション向上につなげています。

また、現在“農場HACCP”の構築を進めています。加工施設はすでにHACCPに準じた形での加工に取り組んでいるので、将来的には生産から加工販売まで一貫した衛生管理を実現する予定です。

 

 

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また、母や私は畜産女性の会や酪農協の女性部で役職を務め、県内の酪農を推進するとともに地域のイベントにも積極的に参加しています。

酪農の基本を大切にしつつ、酪農教育ファームの活動を通じた現場の理解促進、アイスクリームの販売販売を通じた消費者とのつながりも生かし、信頼と安全を消費者に届けることのできる牧場として、今後も頑張って行きたいです。

 

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