2017.06.22
『農業女子presents私のイチオシ農業男子!』(第32回)
by農業女子プロジェクト事務局
本日の私のイチオシ農業男子は、千葉県一宮町の竹川麻衣子さんからご紹介頂きます。
それでは、竹川さん、よろしくお願いしま~す!!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
千葉県一宮町の有機農家、さいのね畑の竹川麻衣子と申します。
2010年に栃木県茂木町で新規就農し、2014年からは、千葉県の一宮町に移転して営農しています。農薬・化学肥料を使わず、少量多品目栽培での野菜と平飼い養鶏卵の生産で、120件の個人宅様への野菜・たまごセットの定期宅配便をメインに、飲食店様へのお届けなど直売を軸に経営しております。
この度、こちらの企画のお誘いを受け、41歳のオジサンをイチオシ男子として紹介してよいものかとちょっと迷いましたが・・・農園主である夫の竹川英識(ひでのり)をインタビューの形で紹介させていただきます。
Q 今の率直な思いは?
栃木県茂木町での研修から数えて農業を始めて8年。
最初は右も左もわからなかった状態で、
本当に農業で生計を立てていくことができるのか と不安になった時期もありましたが、 我武者羅に頑張ってきた結果、現在は、慎ましくはありますが、経営も成立する様になり、
ホッとしている様な気持ちもあります。経験を積み重ねる中で、農業の奥深さと面白さも、就農初期とは、
Q 農業をはじめようと思ったきっかけは?
農業をはじめる前は、大学を中退し、 クラブのDJと他のアルバイトを並行する生活を続けていました。
30代になり「DJだけで食っていく」という夢を諦めるに至る中で、自分にとって一生の職業にしたい事は何か、可能性として残されていることは何か、を真剣に考えたのがきっかけでした。
スーツを着てオフィスに通うことが自分の性に合わないのは、経験上わかっていて、
自然に囲まれて、体も頭も使い、一から農作物を作り上げていくであろう「農業」に、漠然としてはいましたが、とても大きな魅力を感じていました。
音楽にも共通する「作る」仕事がしたかったのだと思います。
Q 農業を始めて、辛かったこと、楽しかったことは?
初期の3年くらいは、とにかくめいっぱい働きましたし、
経営も安定していなかったので、体も心もキツイといった思い出が沢山です。
独立就農して数ヶ月の段階で東日本大震災と原発事故がおきました。
当時の営農地、栃木県は、福島県の隣県ということもあり、放射性物質の実害、
風評被害に合い、就農後すぐに「このまま農業を続けていくことは不可能かもしれない」という事態に直面しました。
その後も短い2~3年の間に、雪害によるビニールハウスの倒壊、
台風による家敷地の崖崩れで移転を余儀なくされたこと、
ドラマの様に次から次へと沸き起こる難題に苦労してきました。
そんな中でも栃木時代も、千葉に来てからも、人との出会いには恵まれてきました。
農業、有機農業を通して、沢山の良き仲間に出会い、
以前からの知り合いにも助けられてきました。
さいのね畑の研修生達との出会いや交流も自分にとって大切な出来事です。
私はお酒が大好きなので、いろいろ方と酒席をともにしたり、畑で農作業をともにしてきたこともかけがえのない楽しい思い出です。
個人様のご家庭や飲食店様への直売がメインの営農スタイルであることもあり、
「美味しい」という一言がどんなに嬉しく、励みになるか、
就農前に、想像していた以上で、涙が出てくることさえあります。
農業自体も、きついきついといいながら、とても面白いというのが実感です。
自然に翻弄されながらも、勉強し、作戦、計画を練り、
それを実際に栽培、営農に反映させ、結果を見てまた練り直すという、
季節と1年の繰り返しは、難しいからこそ、面白い、楽しい、と
今、自信を持って言えます。
よく喋り、走り回る姿にも、元気と幸せをもらっています。
Q 地域や仲間との交流はどうですか?
栃木でも千葉でも、
いい仲間に恵まれて、とても感謝しています。
これからも、ひとつ一つの出会いを大切にしながら、
良い交流をしていきたいと思います。
Q これからの夢を聞かせください
ビジネス的な野望みたいなものはありませんが、もっともっと野菜を上手に作れるようになり、これからも農業を仕事として続けていけるように努力を重ねていきたいです。
研修生達の指導にもやりがいを感じています。これから新しく有機農業を始める後進の方達に対して、
有機農業という仕事を通して、野菜を作って売るだけではなく、
夫婦それぞれの今までの経験を生かして、写真や文章、音楽、イベントなど、
いろいろな表現方法を交えて「生き方」や「楽しみ」を発信、表現していくこと。
いろいろなジャンルの方達と、繋がり、交流、コラボレーションしながら、
「なにか」を生み出し、それを伝えて、広げていくこと。
そんな活動がしたいと考えています。
それができるのが「さいのね畑」の個性でもあり、強みでもあると考えています。
○ 英識さんから麻衣子さんへのメッセージ
さいのね畑での、栽培計画管理から経理、といった屋台骨となる大事な仕事に加えて、子育て、最近では、写真や執筆といった寄稿をはじめとする行政やメディア関係の仕事まで活発に活動していて、追いていかれそうです。休む暇なく大変だと思いますが、感謝しています。夫婦喧嘩も多いですが、ぶつかりあいながら、これからも一緒に、仕事も家庭も頑張っていきましょう。これからもどうぞ宜しくお願い致します。
○ 麻衣子さんから英識さんへのメッセージ
日々の段取りと研修生の熱血指導には頭が下がります。 食べてくださるお客様や、集まってくださる方々に、おいしく楽しい時間を提供できるよう、お互いの役割をしっかり全うし、これからも精一杯やっていきましょう!!!
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長文、お読みくださりありがとうございました。 よろしければ、コチラも、ご覧になってください。 さいのね畑のミュージックビデオ、「さいのね IN DA FARM 」
https://www.youtube.com/watch?v=3f5rWYAs4Hs
instagram ID : sainonefarm FBページもあります「さいのね畑」でご検索ください。
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麻衣子さん、ありがとうございました。
農園名さいのね畑の“さいのね”は、「野菜が奏でる音色」という意味なのだそうです。英識さんの音楽にも共通する素敵な名前ですね。
農業から音楽、写真、イベント・・・さいのね畑のさまざまな取組が“音色”のようにどんどん拡がっていくと良いですね。これからも応援してまーす!!
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