2019.04.05
ひろがれ!農業女子の輪 第19回 ふくい農業女子会ふくふく会
by農業女子プロジェクト事務局
こんにちは、「ふくい農業女子会」の土田未来子です。
わたしたちは「福井の福が膨らむような会でありたい」という思いから愛称を「ふくふく会」と名付け、活動しています。今回はそんなふくふく会の発足に至る経緯と、これまでの活動についてと今後の展望についてお話したいと思います。
福井にも元気な農業女子が沢山いることを知っていただくことで、福井県内外の方々に少しでも元気をお届けできたらと思います。
〇発足の経緯は?
一番のきっかけになったのは2013年11月に県が主催してくれた農業者情報交換会でした。
非農家の家から専業農家へ嫁いだ私は、近くに同世代の同業者がほとんどいないことに孤独感を感じていました。農業関連の団体はあっても男性主体で、集まりは夜であることが多いため、育児が始まってからは気楽に相談できる仲間との繋がりを心の底から求めるようになりました。
そんなときに県から若手女性農業者対象の情報交換会のお知らせがきて、藁にもすがる思いで会場へと足を運ぶと、そこには同世代中心の女性農業者が20名ほど集まっていました。情報交換の中で、自分と同じように育児と仕事の両立の大変さで悩む同業者の方々の思いを聞き、「やっと分かり合える仲間に出会えた!」と心が救われた気持ちになったことを、今でもはっきりと覚えています。
そこで出会った仲間とSNSで繋がり、その後も年に一度は集まるようになりました。
しかし、「きっと福井県内にはかつての自分と同じように繋がりを求める農業女性がもっとたくさんいるはず」「その方たちとも繋がりたい!」という思いが強まりました。2015年2月に、県職員さんの協力も得て福井県全体に呼びかけ「福井農業女子会」を企画し、このとき会として発足することが決まりました。
〇活動をおしえてください
県職員さんにアドバイスをいただきながら、会としての活動の方向性を話し合い、会の正式名称を決めたり、規約を作ったりしました。同時に、会員が気軽にいつでも情報交換できる環境を作るため、会員限定のSNSグループを作り、悩み相談会を行ったりしました。自分の空いた時間でコミュニケーションが取れるSNSは、子育て世代で自由な時間が限られている会員にとって大変相性のよいツールでした。
その後、ふくふく会のことを知った外部からのお声がけでイベント出店をすることが決まり、マルシェと「manmaキッチン」という食と農をつなげる農家ママならではのワークショップが始まりました。
農家女性が素材そのまんまの味を伝える料理教室です。manmaは食べ物の“まんま”と“ママ”、食材の“そのまんま”を食べてもらいたいという意味を込めています。
例えば葉付き人参の丸かじりや、野菜のホイル焼き、さつまいもの巾着など、農家ならではの食材の使い方や盛り付け、素材の味を楽しんでもらうシンプルな料理を提供しています。
材料となる野菜をテーブルにあしらい、直接目で見て触って香りを楽しんで…五感をフルに使って食べていただいています。
食べるまで、どうやって育てたかなどの話を折り込みながら、食材を作った生産者たちと一緒にその時を共有する、それがmanmaキッチンです。
〇今後はどんな活動をしていきますか?
「こんなことやりたい」「こんなお声がけがあったのですが、一緒にやりませんか?」という呼びかけでいつも企画が始まります。これからも会の活動は「こう!」と決めつけずに、そのときの流れに任せて皆がその都度やりたいことを自由にやっていけたらと思っています。
メンバーは普段子育てや農園での仕事に励んでいる訳ですが、所属する農園経営とは別にそれぞれ「もっとこうしたい」「こんなことをやってみたい」という思いがあると思うんです。一人ではなかなか踏み込めずにいることも、みんなと一緒にならチャレンジできる。これからもふくふく会が会員それぞれの自己実現や自己啓発の場であってほしいし、ふくふく会の経験を、会の発展や個々の経営に生かしてほしいと思います。
会員一人一人が主役であり、支え役であり、互いに切磋琢磨し励ましあえる会。これからも「おかえり!」といつでも仲間を受け入れるあたたかい場所でありたいと思います。
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